▶550型 固液分離機
金属粉を分離脱水する場合、安定的に高品質な製品を製造する観点より様々な問題をクリアーすることが求められました。最適な構造及び制御方法の開発により連続金属粉分離脱水用立型固液分離機の開発に成功しました。固液分離機の特長について紹介します。
1. 固液分離機構造
2. 最適構造
- 【1】内部洗浄構造・・・特許申請済み
- 当社の固液分離機は分解することなく内部洗浄が可能な構造になっております。ロータ心臓部にあたるスクリューコンベヤは通常洗浄することが出来ませんが、スクリューコンベヤ羽根部に精密に加工された貫通穴を通して内部にノズルを挿入できる構造になっており、圧力水による内部洗浄が可能です。固形分が排出されるスカート部にも点検窓を用意してありますので外部より洗浄ガンで洗浄が可能です。内部の堆積物を洗浄することで、残留物の酸化によるコンタミ(異物混入)発生を抑制することが可能です。
- 【2】 離固形分冷却構造(酸化対策)・・・特許申請済み
- ロータ内部で分離された固形分はスクリューコンベヤにより下部に搬送され分離固形分出口よりスカート内部に移動しスカート下部より外部に排出します。当社の固液分離機にはスカート上部にシャワー配管を取付けノズルから冷却水を流すことが可能です。ロータ及びスカート表面を冷却することにより内部の固形分が冷却され酸化の進行を抑えることが出来ます。
3. 最適制御
- 【1】トルク自動制御・・・特許申請済み
- 遠心分離した金属粉はスクリューコンベヤにより掻き落されながら下部に搬送されます。このときスクリューコンベヤにトルクが加わります。トルクは金属粉の搬送量に比例しますので、過度な原液供給量の変化や濃度変化は電動機に過負荷を発生させ運転停止となる場合があります。更にこのような状態が長時間継続されるとスクリューコンベヤ内に固形分が堆積し、閉塞状態となります。復旧には分解点検・清掃など必要となり合わせて費用も発生します。当社の固液分離機制御は質量流量計による原液濃度・供給量及び電動機の負荷に応じてスクリューコンベヤの搬送速度(差速)を制御し常に適切なトルク範囲内で安定運転を行うことが出来ます。
【2】自動洗浄運転・・・特許申請済み
当社の固液分離機は自動運転停止の際、自動的に原液供給を停止し洗浄水による内部簡易洗浄運転が行われ、スクリューコンベヤ及びスカート内部の洗浄が出来ます。
当社は内部洗浄について3段階の洗浄メニューを用意しております。
- a) 運転しながら自動洗浄・・・・・簡易的な洗浄
b) 停止状態で内部洗浄・・・・・準本格的な洗浄
c) 分解して洗浄・・・・・本格洗浄
4. 最適材質
- 取扱う原液の性状に対し最適な材質を選定します。耐アルカリや耐酸性など、必要に応じて腐食試験などを行い、材質の健全性を確認し選定することが出来ます。
また磨耗対策として自溶性合金やタングステンカーバイトの溶射・肉盛りなど、用途に合わせて選定することが可能です。